山本左近NEWS No.115

2026.9.25

 

9月20日から23日まで、自民党国際局次長として、インド政府の招聘を受けて同国を訪問しました。2023年、文部科学大臣政務官としてG20文化大臣会合に出席して以来、3年ぶりのインドです。

 

《スピードとダイナミズム》

改めて肌で感じたのは、インドの成長の「スピード」と「ダイナミズム」です。

進むインフラ整備やデジタル化、成長する産業、そして若い世代のエネルギーなど、国全体がものすごい勢いで前へ進もうとする熱気を感じました。

インドは2047年の先進国入りを目指し、「メイク・イン・インディア」のもと、製造業の振興を進めています。半導体、EV、AI・デジタル、クリーンエネルギーなど、自国でつくり、技術を育て、世界へ展開する動きが加速しています。

街を走る車にも変化が表れています。日本車は今も大きな存在感を持つ一方、インドや韓国メーカー、EVも目立ちます。日本が築いてきた地位を、当然のものと考えることはできません。

 

《日本は、インドと何を生み出すのか》

政府関係者や企業、シンクタンクとは、経済安全保障、半導体、AI・デジタル、防衛、人材交流などについて議論しました。

訪問したインド工科大学デリー校(IITデリー)では、卒業生らが数多くのユニコーン企業を生み出し、世界を相手に事業を行っています。 その挑戦を成長につなげる土壌には、日本も学ぶべきものがあります。

14億人を超える人口、豊富な若い人材、巨大な市場、そして社会実装のスピード。成長するインドに日本は何を提供し、ともに何を生み出せるのか。それが問われているように感じました。

 

《歴史を知り、未来を考える》

今回、日印関係の歴史についても多くを学びました。

レッド・フォートでは、インド独立運動を率いたスバス・チャンドラ・ボースやINA(インド国民軍)と日本との関わりに触れ、「日本人として、もっと知っておくべき歴史だ」と感じました。

インドは、自国の戦略的自律性を重視し、特定の国だけに依存しない全方位外交を展開しています。そのインドと日本の間には、経済や安全保障上の利害だけでなく、長年にわたる交流と歴史の積み重ねがあります。この土台を未来の協力につなげていくことが重要です。

 

《「日本の技術×インドの市場」の先へ》

インドと本格的に仕事をすることは簡単ではありません。文化や価値観、意思決定のスピード、商習慣も違います。私自身、10代で欧州に渡り、異文化の中で挑戦してきました。そこで学んだのは、自分の軸を持ちながら、違いから学び、それを自らの強みに変えることです。インドとの関係にも、同じ姿勢が必要です。

これからは「日本の技術×インドの市場」という関係をさらに発展させ、両国で技術やビジネスをつくり、世界へ展開する関係を築く必要があります。日本がインドを選ぶだけでなく、インドからも日本が「ともに挑戦する国」として選ばれるために何が必要なのか。今回の訪問で強く問いかけられた課題です。

 

《日印で世界へ。豊橋・田原から》

ものづくり産業が集積し、豊橋技術科学大学を擁する豊橋・田原にも、日印協力を地域の力に変える可能性があります。今回得た知見やつながりを地域の企業や大学と共有し、技術協力や産業の発展、新たな事業に繋げる。インドの成長力と、日本の技術・ものづくりの強みを生かし、地域の新たな成長に繋げる。その具体的な一歩を、地元からつくっていきます。

 

左近ニュース115号