山本左近NEWS No56
2025.6.24
7月20日、豊橋では「多目的屋内施設及び豊橋公園東側エリア整備運営事業」についての住民投票が行われます。ここでの中心的なテーマは、「アリーナ建設への賛否」です。
そこで、今回は、国のスタジアム・アリーナについての政策を解説します。
《政府の方針》
スタジアム・アリーナは、多世代が集う交流拠点として、地域活性化の起爆剤となり得る施設です。「集う場所」たるスタジアム・アリーナを重視し、政府の未来投資戦略2017においても、「2025年までに20か所のスタジアム・アリーナの実現」を目指すことが具体的な目標として掲げられています。
《アリーナが地域にもたらす効果》
スタジアム・アリーナは、「観るスポーツ」などの価値や潜在力を最大限発揮させるための舞台であり、定期的に数千人、数万人の人々を集めることができる集客施設です。飲食、宿泊、観光などの周辺産業への波及的効果が見込め、新たな雇用も創出します。
さらに地域を拠点とするスポーツチームがあれば、これらの効果が持続的に地域にもたらされることになり、スタジアム・アリーナは、地域経済の持続的発展を実現する重要なインフラとなります。
《自治体が意識すべきこと》
自治体は、右記の効果を認識し、その効果を最大化することが重要となります。そのためには、アリーナ計画の立案や運営において、アリーナを拠点とするスポーツチームなどと早期に連携し、その魅力を高める提案などに耳を傾け柔軟に対応することが求められます。スポーツチームは発信力やアピール力を有し、強力な行政のパートナーとなりうる存在です。社会貢献活動を行ったり、所属選手が様々な社会問題について発信したりすることで、社会課題の解決に繋がることから、アリーナはこのような公益性のある波及効果を生み出す重要な拠点となります。
《豊橋のアリーナ建設》
豊橋市は、他の地域と比較して外国人の流入が多く、総人口の減少幅は小さいものの、日本人住民の人口に着目すると、特に若い世代の市外への転出が目立ちます。アリーナは、街の持続的発展に繋がる大きな可能性を秘めた施設です。スポーツだけでなく、コンサートや各種イベント、また防災拠点となる多機能・多目的型であり、豊橋公園に設置される街なか立地型です。 交流人口の拡大だけでなく、多世代が集う重要な交流拠点となることが期待されます。
アリーナを中心として、地域全体が一体となり活性化する、それこそが私たちが描く未来の豊橋の「希望の光」ではないでしょうか。
【シンポジウム開催】
住民投票を目前に控え、シンポジウムを企画しました!
皆さんと豊橋の未来に向けた具体的なアイデアを共有し、新しい希望と可能性を見出す機会にできればと願っています。
6月29日14時~16時
豊橋市民文化会館
「スポーツ・エンタメ×豊橋の未来を考える」