山本左近NEWS No61

2025.7.30

第107回全国高校野球選手権愛知大会の決勝戦が7月27日、岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで開催されました。強豪・東邦高校に挑んだのは、初の決勝進出を果たした豊橋中央高校。炎天下の午後2時に開始した試合は、豊橋中央が2点を先行し迎えた9回裏で同点に追いつかれたものの、延長11回に及ぶ激闘の末、ついに甲子園出場を決めました

 

豊橋からの代表校としては実に74年ぶりの快挙であり、ここ約四半世紀で母校・豊橋南高校をはじめ、豊川高校、桜丘高校が涙をのんだ決勝の舞台で、ついに栄冠を手にしました。甲子園に向けて十分に静養と準備を整え、更なる活躍を期待しています。

 

さて、この豊橋中央高校の快挙から遡ることちょうど1年前、令和6年7月26日には、豊橋市都市計画部公園緑地課より「豊橋総合スポーツ公園B地区 野球場整備基本計画」が示されていましたので、解説します。

 

この計画は、平成27年に豊橋総合スポーツ公園B地区を市民ニーズの高いスポーツゾーンとして整備する方針を受け、老朽化する既存施設の代替や、市内で不足している野球場の整備を目的としています。

 

これまで大会利用が多く予約が取りづらい現状に対し、野球関係団体からはメイン球場と複数のサブグラウンドの整備が強く求められてきました。

整備方針は以下の通りです。

 

(1)利用者が使いやすい野球場

硬式・軟式・ソフトボールに対応したメイン球場1面とサブグラウンド2面を隣接して整備。幅広い年代の利用を想定。メイン球場は両翼100m、中堅122mの公認規格で、本部棟、内野スタンド(1,300席)、ナイター照明も整備予定。

 

(2)安全・安心に資する野球場

津波による浸水を想定し、メイン球場は津波水位以上の高さで整備。液状化対策も実施し、災害対策基本法に基づく指定緊急避難場所(最大約2万人受け入れ可能)とする計画。

 

(3)ユニバーサルデザイン対応

誰もが利用しやすいサイン設置や構造に配慮。

 

(4)維持管理に配慮

シンプルな設計と省エネ機能により、ランニングコストの低減と環境負荷の軽減を目指す。

 

事業費は用地取得約13億円、設計・整備・付帯施設含め約29億円、合計で約42億円を想定。社会資本整備総合交付金等の活用により市の負担軽減も図られますが、今後の物価動向により費用は変動する可能性があります。

 

しかし現在、本事業は停止中。今年3月の議会では、新アリーナ計画の中断に伴い、野球場整備関連予算6.1億円の減額案が提示。しかし、減額案の撤回を求める組み替え動議が可決されました。

 

先日行われた住民投票においてアリーナ建設に関し賛成多数であったことを踏まえ、この野球場整備計画も再び動き出すことが強く期待されます。

 

スポーツの持つ力私たちは今回の高校野球で改めて実感したのではないでしょうか。夢や希望を持てる豊橋市を次世代につなぐためにも、早期の整備計画の実現が求められています。

 

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