山本左近NEWS No72
2025.10.23
令和7年10月21日、衆参両院の首班指名選挙で、自民党の高市早苗総裁が第104代内閣総理大臣に選出されました。憲政史上初の女性総理として新たな時代の幕開けです。
《出発点と就任までの道のり》
高市総理は、10月4日、自民党総裁に選出され、その17日後に総理大臣に選出されたことになります。この間、国政には大きな動きがいくつもありました。
26年に及ぶ自公連立の解消、立国維による玉木総理の可能性など、毎日状況が大きく状況が変わる中で、最終的に、自民党と維新の会で連立政権合意が決まり、高市内閣の発足へ弾みをつけました。
日本は、G7の中で、5番目に女性のリーダーが政権を担う国となりました。アメリカやフランスは、いまだに女性リーダーはいません。今回の高市総理の就任は、これまでの日本の制度・慣行・意識の壁を突き崩した大きな意味を持つものです。
《今後の政権運営と課題》
就任直後から高市政権には多くの喫緊の課題が山積しています。例えば少子高齢化・人口減少、物価高・インフレ圧力、そして安全保障・外交課題など。
また、連立を組む政党が変わりました。旧来の「自公連立」にかわって、閣外協力という形で日本維新の会との連携がどのような連携が図られていくのか。新たな枠組みの中で、政策実現力をどのように確保していくかが問われています。
また発足した高市内閣の女性閣僚数が2人ということにメディアは注目しがちですが、ベテラン、中堅、若手のバランスが今までとは大きく異なり、素晴らしい人事と感じました。
なかでも、私の衆議院時代の同期(衆2期生)である、松本尚デジタル大臣や尾﨑正直内閣官房副長官の活躍からは、大きな刺激を受けます。お二人とも信念があり、実直で、優秀な方です。活躍を心から祈念しています。
他方で、忘れてはならないのは、政治空白がすでに生じていることです。
自民党総裁選や組閣まで時間がかかり、物価高など国民の皆様が直面する課題に対する議論が止まってしまっています。
今後は速やかに臨時国会を招集し、補正予算を組む必要があります。高市総理は総裁選の際、「大胆な危機管理投資と成長投資をし、暮らしの安心安全を確保し強い経済を実現する」と強く訴えられました。ぜひこの実現に向けて、スピーディに邁進していただきたいと思います。
外交・安全保障面でも、日米同盟再強化、アジア地域の安全保障環境の変化への迅速な対応、そして経済安全保障においてリーダーシップが期待されます。
「何かと閉塞感のある日本社会の現状を打破してほしい。」
高市総理には大きな期待が向けられています。
「政治は、社会全体の意思決定のプロセス」です。
“リーダーそのものの多様化”や“意思決定層の構造改革”を打ち出せれば、日本社会全体のムードも一気に変わる可能性があります。
今、女性総理という大きな変化が政治に生まれました。私たち一人一人が未来をつくる主体となり、新たな日本の、地域の未来をつくってまいりましょう。





