山本左近NEWS No.108

2026.8.3

7月28日16時27分頃、令和8年熊本地震が発生しました。

お亡くなりになられた方々に哀悼の意を表するとともに、被災された全ての皆さまに心よりお見舞い申し上げます。人命救助を最優先に、一日も早い復旧・復興に向けた支援について全力で取り組んでまいります。

 

《フォーミュラEについて》

7月25日・26日、東京・有明でフォーミュラE(以下、FE)東京大会が開催され、国内史上初となる公道ナイトレースによる2連戦がくり広げられました。

FEは、2014年に幕を開けた電気自動車のレースです。今回は、このFEについて解説します。

 

 《FEの変遷》

FEはF1のようなフォーミュラカーの形で、ガソリンとエンジンの代わりにバッテリーとモーターで走る電気自動車のレースです。

初年度は、バッテリー容量が十分ではなく、レース中盤でマシンを乗り換える必要がありました。しかし、この10年余りで技術は飛躍的に進化し、いまや一度の充電でフルレースを走り切るまでになりました。2026ー27シーズンには、史上最強とされる次世代車両「Gen4」がデビューします。

私自身、モータースポーツの世界で技術革新が競争を通じて加速していく姿を見てきました。FEはまさにその最前線にあり、「速さ」と「環境性能」は両立できることを、実際のレースを通じて世界に証明し続けています。

 

 《黎明期からの関わり》

私は、この挑戦の黎明期から関わってきました。

2011年、F1のパドックで創設者アレハンドロ・アガグ氏からFE構想を聞いたとき、「モータースポーツが新しい時代に入る」と大きな衝撃を受けたことを今でも鮮明に覚えています。そして、その構想をわずか3年で実現させた行動力にも驚かされました。

2015年には、鈴木亜久里さん率いるアムリン・アグリからロンドン大会に参戦し、電動フォーミュラのステアリングを握りました。また同年、東京・六本木で行われた日本初のデモンストレーション走行にも参加し、日本の皆さまにFEの魅力をいち早くお伝えできたことは、私にとって大きな誇りです。

 

《東京での公道レース実現へ》

FEは、騒音や排ガスが少ないという特長を生かし、ロンドンやパリ、ニューヨークなど世界の大都市の市街地で開催されてきました。

従来は、騒音などの理由から、市街地を離れたサーキットで開催されるのが当たり前でした。しかし、2015年に私が参戦したロンドン大会は、バタシーパーク内の特設コースが舞台でした。ホテルからサーキットへは地下鉄と徒歩で移動でき、モータースポーツが都市と共存できる時代が来たことを、ドライバーとして強く実感しました。

この経験が、政治での取り組みにつながりました。自由民主党モータースポーツ振興議員連盟の事務局長として公道レースの実現に取り組み、2024年には東京で日本初の本格的な公道レースによる世界選手権が実現しました。東京大会は、日本のモータースポーツ史に新たな一歩を刻み、都市とモータースポーツが共生する可能性を示した歴史的な大会となりました。

 

《技術を社会実装へ》

フォーミュラEで磨かれた技術は、サーキットだけで完結するものではありません。バッテリーや駆動、エネルギーを無駄なく使う制御の技術は、市販車へ、そして社会へと還元されていきます。世界有数の自動車産業を持つ日本にとって、レースで生まれる技術革新を産業競争力の向上につなげていくことは、大変重要なテーマです。

私は、競技者として技術革新の最前線を経験し、今は政治家としてその社会実装を後押しする立場にいます。

これからも、日本のモータースポーツの発展と、そこから生まれるイノベーションを社会の成長へとつなげるため、全力で取り組んでまいります。