山本左近NEWS No.109
2026.8.14
令和8年熊本地震でお亡くなりになった方々に謹んで哀悼の意を表するとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
発災から10日余りが経った今も余震が続き、多くの方が避難生活を余儀なくされています。40度近い猛暑も重なり、被災地では厳しい状況が続いています。
今は何よりも被災地の復旧・復興を最優先に取り組むべき時です。同時に、今回見えてきた課題を真摯に受け止め、今後の災害への備えに着実に生かしていくことも、私たちの責任です。
私は豊橋生まれの国会議員として、東三河をはじめとする愛知県も南海トラフ地震への備えが求められる地域だからこそ、その取組を一層進めていかなければならないと考えています。
1.猛暑から命を守る「クーリングシェルター」の活用
熱中症から命を守る手立ての一つが、「クーリングシェルター(指定暑熱避難施設)」です。熱中症特別警戒アラート発令時に、冷房設備を備えた公民館やショッピングモールなどを一般開放する仕組みで、災害時においても、こうした既存の公共施設や民間施設を柔軟に活用することは、避難者の命と健康を守る有効な取組です。
2.「車中泊避難」の環境整備と事前防災
一方で、プライバシーの確保やペットとの避難など、様々な事情から、やむを得ず車中泊を選ぶ方も少なくありません。
このような現実を踏まえ、政府は令和6年6月の防災基本計画改定で、自治体に車中泊避難スペースの事前確保を求めました。これを受け、熊本市は今年3月、全国で初めて「車中泊避難ガイドライン」と運用マニュアルを策定。今回の地震では、発災翌日から車中泊避難場所を開設しました。事前に運用を整えていたからこそ実現した対応であり、今後の災害対応にも生かすべき重要な教訓です。
ただし、真夏の車中泊には熱中症やエコノミークラス症候群などのリスクがあります。やむを得ない場合の選択肢として備えつつも、冷房のある避難所やホテル・旅館などで安心して過ごせる環境を確保することが重要です。ホテル・旅館との事前協定など受入れ体制を整え、車中泊に頼らざるを得ない方を一人でも減らしていくことが、災害関連死の防止につながります。
3.避難所の隠れた課題「トイレ問題」
もう一つ、見落としてはならないのがトイレの問題です。
避難所では、トイレの衛生環境への不安や混雑を理由に、水分補給を控えてしまう方が少なくありません。しかし、水分を我慢すれば脱水症状や熱中症の危険性が高まります。トイレの問題は単なる生活上の不便ではなく、命に関わる重要な課題です。
今回の被災地でも、各地から派遣されたトイレカーが重要な役割を果たしています。また、「トイレ・キッチン・ベッドを48時間以内に整える」という「TKB48」の考え方も広がりつつあります。
4.事前防災を「日本の標準装備」に
災害は、私たちが想定していなかった課題や、備えの不足していた部分を浮き彫りにします。だからこそ、災害が起きる前にできる限りの準備を進める「事前防災」が、一人でも多くの命と健康を守る鍵となります。
東三河の皆様の安全・安心な暮らしを守るため、これからも現場の声を踏まえ、避難環境の改善と事前防災の強化に全力で取り組んでまいります。
ご家庭でも、この夏を機に、水や食料の備蓄、避難経路の確認など、災害への備えを改めてご確認いただければ幸いです。




