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「のんほいサーキット」がオープン

豊橋市動植物公園のんほいパークの遊園地エリアに、本格的に子供も大人も楽しめカートコース「のんほいサーキット」がオープンしました。

「のんほいサーキット」がオープン

1年以上前から、佐原豊橋市長さんより依頼を受けこのプロジェクトに携わってきました。

サーキットについて、ゴーカートについて、安全性/危険性について、コースレイアウトについて、色々な課題を担当者の皆さんと協議させて頂き、ここまで来ました。

3/21のオープニングセレモニーに先立ち、自分の描いたレイアウトのコースの完成写真が送られてきた時の嬉しさといったら、もう感無量でした。 当日は大勢のお客さんにお越し頂き、皆さんと一緒にオープニングセレモニーを無事に終えることができました。

開催にあたっての気持ち

小さい頃に夢みたF1パイロットになるために、どうしたら良いんだろうと考えて見つけた答えがレーシングカートでした。が、それ以前から遊園地のゴーカートが大好きでした。

遊園地に行ったら真っ先に乗りにいく。
のんほいパークにも行ったら動物よりもゴーカートに乗りに行く。
ディズニーランドでもミッキーよりもゴーカートが一番楽しめる。

ただ、同時にいつもこう思ってました。

このレールがなければいいのにな。もっと自分で自由に運転できたらいいのになっと。

自分が昔小さなころから憧れ、夢に思い描いていたものがF1パイロットでした。F1パイロットとしてデビューした2006年からもうすぐ10年が経とうとしていますが、出身地であるこの豊橋市の地に、気軽にモータースポーツを体験できる場を作ることに携われたことは、本当に、嬉しい気持ちと感謝の気持ちでいっぱいです。

モータースポーツ文化

話は変わりますが、日本ではモータースポーツが文化としての認識がヨーロッパなどに比べると低いとよく言われます。
日本のモータースポーツファンの皆さんは素晴らしい情熱をお持ちだと思いますが、確かにヨーロッパに住んでいたりすると一般的な肌感覚でそう感じることもあります。
何故だろうっと考えた事がありました。
僕の行き着いた答えはこのようなものでした。

往々にして人間は自分が実体験した事がある範囲内で物事を判断をするんだろうっという事です。

例えば、日本でもポピュラーなスポーツ(例えば野球やサッカー)はだいたいの子供の頃、授業なり遊びなりで体験しますよね。

とすると150km/hで投げるピッチャーの凄さを自分の経験を通じて、その投手が凄い!プレーが凄い!っと分かるのではないでしょうか?
そこで、モータースポーツに置き換えて考えてみました。
よくレースに詳しくない方からは、このような質問があります。

「F1ドライバー(レース)って体力いるの?」

「1日何時間もトレーニングしてやっとF1乗れる状態で、さらに集中力を1時間半以上維持し続け、0.001秒を削るためには常に最高のコンディションに整えておかなければならないんですよ」

っと返答しても相手はへ〜、そうなんだ〜、、、なんで?

です。

どうしてなんだろう?
それは、運転といえば、一般道路の運転の経験から想像するからでしょうか?

オートマで自動的にギアが変わって、ステアリングも軽くて、エアコンもあって、好きな音楽聴けて、車内環境は年々良くなっています。
そんな経験しかなかったら、なかなかレーシングドライバーの感覚を想像するのは難しいのは当然だと思います。

逆に、ドイツに住んでいた頃、ドイツ人の友人のホームパーティーに招かれた時にそこにいた彼の友人や同僚なんかと話をしている中で、会計士をしているあるドイツ人から「君はドイツで何しているの?学生?」みたいな会話で、

「僕はF1パイロットになるために、F3というレースをしにきている。」
と返事をすると、
「F3とか詳しいこと知らないけど、F1目指してるんだ、凄いね!」
「レースは凄い体力使うし、競争も激しいから大変でしょう?」

その手の質問を不思議に思って「どうして、そういうこと知ってるの?」と聞くと、

「小学生の頃、友人の誕生日の日に、友人のお父さんがみんなをレンタルカートに連れてってくれたんだけど、あの時 30, 40km/hしか出てないのに、凄く大変だったし、どっと疲れたのを覚えてる」

「だからF1なんてその10倍のスピードで0.001秒を争ってるスポーツなんて、本当運転してる人はクレイジーで凄いやつらとしか思えないんだよ!」っと。

こういった会話は別の国の人と話しても、例えばイギリスだったり、フランスだったり、スペインだったり、だいたい似たような感じの会話になります。

つまり、

モータースポーツの原点であるゴーカートを誰もが気軽に体験できるレンタルカート場が、ヨーロッパの街には割と色んなところにあって、小学生ぐらいの時には誕生日の日に友人みんなで遊びに行くっというアクティビティがあったりするわけです。

日本でいうとみんなでバッティングセンターに行くってノリでしょうか?

だからこそ、モータースポーツの理解や文化として根付かせるには、手軽にモータースポーツを楽しめる場を増やすことこそが、最も大切な取り組みなんじゃないかとず〜っと思っていました。

今回、カートコースを豊橋市の動植物園のんほいパーク内に作るという本当に素晴らしい機会を与えてくださった佐原市長ならびに、行政関係者、市民の皆様に大変感謝しています。
またオープニングセレモニーでは、旧友、旧ライバルである中嶋一貴選手と横溝直輝選手にも忙しい中スケジュールの合間をぬって来てもらうことができたこともとても感謝してます。

特に中嶋一貴選手は、20年来の付き合いだし、そもそも同じ愛知県、しかも同じ三河出身ということで、同郷のよしみでもあります。

(そもそも三河という狭いエリアでこの30年間にF1パイロットが3人も生まれた地域って世界的にみても非常に珍しいんではないでしょうか?)
この3人が一緒に走るのは2004年以来12年ぶり?物凄いレアですw

最後に

それと、最後になりましたが、これが最も大事なことです。

ゴーカートはモータースポーツです。モータースポーツは楽しいものですが、必ず危険性を伴います。

どんなに安全に配慮していても、ルールを守らなかったら簡単に事故は起きてしまいますし、不慮の事故で怪我するリスクもあります。

そのあたりは担当者とも協議を重ねるなかでなるべく多くの方に安全に楽しく楽しんでほしいと考えてきましたが、実際に乗って頂く方にも十分にそのあたりは認識して頂きたいです。

F1のパドックパス(ドライバーやチームメンバーが中に入るためのパス)にはこう書かれています。
Motorsports is dangerous. (モータースポーツは危険です)

十分な経験者ばかりが集まるF1のパドックパスにさえ、この様に書かれている、それがモータースポーツです。

運転する楽しさや難しさ、爽快感やスリル感、色んな感覚や感情をこのゴーカート場を通じて体感して、安全にモータースポーツの楽しさをもっと皆さんに知ってもらえる場になることを願っています。

運営もまだまだ始まったばかりで課題は多くありますが、これからどんどん良くしていきますので、是非多くの皆さんにカートを実際に乗って楽しんでもらうことができれば!

是非、豊橋動植物園のんほいパーク内にある「のんほいサーキット」に遊びにお越しください(^^)/