山本左近NEWS No.101

2026.6.12

第100号を超え、新たな一歩となる第101号からも、地域の皆様の声を国政につなぐ活動を変わらずお伝えしてまいります。

 

私は現在、自民党の水産副部会長として、我が国の漁業の将来を左右する重要なテーマである「水産資源管理」に取り組んでいます。

《「魚が獲れなくなった」現場の切実な声》

 

「昔とは獲れる魚の種類や時期が変わった」「燃油代や資材価格が上がり、操業を続けるのが難しい」。漁業の現場を訪れると、こうした切実な声を耳にする機会が増えています。

 

田原市は三河湾・太平洋・伊勢湾に面し、アサリ漁業や海苔養殖、シラスを獲る船びき網漁業など、多様な漁業が営まれています。海の恵みは地域の食文化や観光、雇用を支える大切な基盤となっています。一方で、水産資源の減少や海洋環境の変化に加え、燃油・資材価格の高騰、担い手不足など、漁業を取り巻く課題は複雑化・複合化しています。

 

《水産資源管理の本質とは》

 

水産資源管理とは、魚を獲り尽くすことなく、将来にわたって漁業を続けられるようにする仕組みです。大切なのは「獲る量を減らす」ことではなく、資源を守ることと、漁業者の暮らし・地域産業・食料供給を守ること、この両立です。

 

基本となる「MSY(最大持続生産量)」の考え方のもと、次の世代も安定して漁業を続けられる制度設計を、国会の場で議論しています。

 

近年の資源変化は、獲り過ぎだけが原因ではありません。海水温の上昇、黒潮の変化、栄養塩の減少など複数の要因が絡み合っています。だからこそ、AIによるデータ解析や海中ドローン・衛星データの活用など、資源評価の高度化が重要です。

 

長年培われてきた経験や勘と、科学技術の力を組み合わせることで、より良い水産資源管理を実現していくことが重要です。日々海に出る漁業者の皆様の経験や感覚を貴重な知見として政策に活かし、科学的データと融合させることこそが、これからの水産資源管理に求められています。

 

《資源管理は国内だけの課題ではない》

 

資源管理は国内の制度だけで完結するものではありません。クロマグロなど広い海を回遊する魚種の漁獲枠は、RFMO(地域漁業管理機関)での国際交渉によって決まります。

 

日本の漁業者の実態を交渉の場で的確に主張するためには、科学的根拠に基づくデータ整備と交渉力の強化が不可欠です。

 

資源を守りながら漁業を発展させるため、国内の制度づくりと国際ルールづくりの双方に取り組みます。

 

《未来の漁業を守るために~水産資源管理のこれから》

 

資源管理なくして将来の漁業は守れません。一方で、現場の実情をふまえない制度では持続可能な漁業は実現できません。

 

科学的データと現場の知見を活かしながら、国内の制度づくりと国際交渉の双方を進め、次の世代へ豊かな海を引き継いでいくことが重要です。

 

水産業は単なる一次産業ではありません。地域の雇用、食文化、観光、食料安全保障、そして、海洋国家・日本の安全保障そのものです。

 

豊橋・田原・東三河の海の恵みを、次の世代へ。現場の皆様の声を伺いながら、地域の課題を国政の議論へとつなげてまいります。引き続き、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。左近ニュース101号rev3